不器用で上達が遅く、
同級生たちから見下されたこともあったMちゃん…
中学生になってやっとやる気を見せてくれ、
『バレエ擬き』から『バレエ』が出来るようになり😅
そのモチベーションは今も続いています。
「私もコンクールに挑戦してみたいです!」
初めてそう言われた時、
正直言って私は戸惑いました。
上達してきたとはいえ、
身体の条件も良くない彼女に何が踊れるんだろう…
「じゃ、プレコンに出てみる?」
Mちゃんと2人っきりのプライベートレッスンが始まりました。
つきっきりだから、休むことも許されない!
出来ない事が多すぎて、たった1分のVa.が通らない…
今考えても、最初の頃は本当に大変でした。
Mちゃん自身も、もしかしたら後悔した事もあったでしょう😅
しかし、彼女は一度も泣き言を言わずについてきてくれました。
初めて一曲通して踊る事ができた時、
私たちは抱き合って喜びを分かち合いました。
プレコン、そしてコンクールを経て
彼女の意識は更に向上しました。
でも…
身体の条件の良い子がたくさんいる中、
彼女がプロのダンサーになる事は困難でしょう💦
いろいろ話をすると、
「バレエの先生になりたい」と言い出しました。
条件の良くないMちゃんだからこそ、
苦労して習得しなくてはならない子だからこそ、
習得した暁には良い指導者になれるのでは?
そう考え、Mちゃんに指導の修行をさせる事にしました。
弟子に指導をさせるのは、実はMちゃんが初めてではないのです。
もう10年以上も前…
コンクール出場経験のある高校生が、
突然入会してきました。
前の教室は、怪我が原因で辞めて
復帰も諦めていたようです。
コンクール重視の教室だったのか、
彼女のターンアウトは完全な膝下だけのものでした。
それでは怪我して当然ですよね〜
きちんと説明すると、納得して使い方を改善してくれました。
「やっぱりバレエが好きなので、バレエの道をも考えていきたい」
私は彼女に代行をさせてみました。
幼い子供たちにとっては、先生はちょっと遠い存在なんですよね〜
それに比べて、年齢の近いお姉さんは目の前にある目標!
小さい子たちの指導は私よりも、
自分に近い年齢のお姉さん先生の方が萎縮せずに楽しめるようです。
『彼女が来られる日は、全て小さい子のクラスは任せようかな?』
そう思ってる矢先…
彼女は子供たちに
「ここはこういう風にすると楽だよ!」
「こうやると上手く誤魔化せるよ!」
子供たちに誤魔化しのテクニックを教え始めたのです。
『やっぱり自分で育てた生徒でないと信用できない!』
彼女にクラスを任せることをやめると、
自ら退会していきました。
過去にそんな事があったので、
Mちゃんにクラスを任せた当初、
私は見ていないフリをして、実はしっかり観察していました😅
しかし、心配は無用でしたね〜
3歳の頃から私の元に通ってきてくれているMちゃんの指導は、
まるで鏡でも見ているかの如く、私そのもの(笑)
最初の頃は上手く説明できなかったり、
言葉に詰まってしまったりという事もありましたが、
それもすぐに慣れて、
厳しい中に楽しさ溢れるレッスンが出来るようになりました。
友人たちが助教にレッスンを任せて経営に移行していく中、
ずっと1人で走ってきた私にも
ようやく信頼できる助教ができました!
私は生涯、指導者を続けるつもりだけど…😅